カテゴリー「物語・風景」の2件の記事

2013年4月25日 (木)

物語至上主義?

物語至上主義者。なのかもしれない。私は。

小説でも詩でも演劇でも歌でも絵でも彫刻でもダンスでもゆるキャラでも。
物語が見えると楽しくなる。
物語が見えないと飽きてしまう。
物語を舐めてる感じのはいらいらいする。

物語というのは別に、言語じゃなくても全然いいし、音じゃなくてもいいし、見えなくてもいいし、動かなくてもいい。ひとつにまとまってなっくてもいい。正義じゃなくてもいいし、不思議でも不思議じゃなくてもいい。

ひとつの作品の中に、物語がたくさん、たくさん、詰まってるものが好き。

2013年4月 7日 (日)

そんな花のこと

その島には、一年に一度、7日だけ咲く白い花がある。

花がいつ開くのか、ということは島の人々にとってとても重要な関心事で、
誰もが皆、その日をずっと前から楽しみに待っている
1年にたった1度のその時期には木の下に集まって、
おいしいものを食べ、美味しいお酒を飲み、仲間と語り合う。
7日間を花の下ですごすのだ。

予想より早かったり遅かったりしながらある日、白い花は静かに開く。
次から次からあふれてくる圧倒的な白に包まれて、世界は日常からふんわりと切り分けられる。

真っ白な公園や土手や道は他の日とは何もかもが違う。
花が散るまで、そんな日が続く。

けれど。

小さな花は、雨が降るとあっけなく散ってしまう。
その花がいつ散るかと云うことも重要な問題で、人々は寂しさと諦めをもって
その日を迎える。
花が散ると、最初から何もなかったかのように、人々も散っていく。

暦にはないけれど、この島ではいちばん重要な、一年の区切りなのだ。

花が散ると、白い花の木はあっという間に緑の葉に覆われる。
島を覆い尽くした白い花のことは、人々の記憶の中からすっかり消えてしまう。
次の年の同じ季節に白いつぼみが膨らむまで、誰も思い出さない。
幻の中で咲く花なのだ。

そんな花が、あるのだという。

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