カテゴリー「花鳥風月」の4件の記事

2011年12月26日 (月)

今日の月

まるくないのもいい。

Tuki


2011年12月11日 (日)

月食

Geshoku1
Geshoku2


2011年10月 4日 (火)

続・セキレイさんのこと。そしてヒヨのこと。

すみません。
稽古場日記と関係ないのですが、これも途中なので。
「DATE: 5月11日-セキレイさんのこと」の続きです。

        *********

セキレイさんが帰ってきた。


やってきたのではなく帰ってきたのだと思っていたので、そのよそよそしい態度に戸惑ってしまった。

セキレイさんは完全に最初からやりなおしたのだ。

少しずつ、少しずつ、また1か月かけてベランダに馴染んでいった。
長い脚で、びくびくしながらぎこちなく歩き、長いしっぽをせわしなく上下に動かし、ときどき何かにひゃっと驚いて飛び上がった。そして、そのまま一目散に空の向こうへ退場していくのだった。毎日、それを繰り返しながら、少しずつ、馴染んでいった。

不思議なことに、見ている私も、最初からやり直すことになった。すずめたちのようにかわいらしいしぐさもしないし、始終落ち着きがないし、動きにもストーリー性がないというか、感情が読みとれないというか、なんというか、とにかく意味がわからない。毎日見ていてもなんだか距離が縮まらない気がして、疲れる。パステル画の中に一か所だけ水墨画のパートがあり、しかもそれは落ち着きなく動くのだ。

すずめたちのパンくずを取るな!と腹が立ったりもした。
彼らが来るとベランダの雰囲気にまとまりがなくなる。
人間だけでなく鳥の目から見ても彼らの動きは読めないようで、すずめたちもしばしばびっくりしてペースを乱すのだ。
なんて空気の読めない鳥なんだと憤ったりもした。

「だけどいい奴じゃん」と思ったあれはいったい何だったんだ?と自分でも納得いかない。「・・・・と思ったけどやっぱり嫌なやつだったのだ。物語は最後まで見届けないと、途中でやめては本質を見失う。」と思ったりした。イチローだって云っている。シーズンの途中で打率云々いっても意味がないと。

やっぱりイライラするのだった。なんだか腹が立つのだった。要するにそういう鳥だったのだ。

けれども、そこはまだ終わりじゃなかった。
あたたかくなるまで見届けているうちに、またしても、セキレイさんを待つことは私の日課になってしまった。「今日もセキレイサンが来ている」かどうかが重要なことになってしまった。そしてセキレイサンは重要なことに毎日来た。そしてベランダやすずめたちにふつうに馴染んでいった。

きっとセキレイさんは何も変わらなかったのだと思う。来た時も、そのあとも、いなくなってからも。私のほうが変わったのだ。人間は環境にすぐ影響される。毎日見てるものはなんとなく大切になっていくのだ。そしてそれは人間のいいところだと思う。
私はまた、覚悟しなければいけなかった。環境が変わる日のことを。

今度はせつなくてさびしかった。たぶん、セキレイサンがいなくなる日が来ることを、私はもう知ってしまったから。知らないことは起こらない。知るのは起こってしまったあとだから。すでに知ってしまったことは起こるのだ。

けれども。セキレイさんの退場は、私が思っていたものとは全く違っていた。同じように繰り返すのは季節だけだった。いや、季節だって、きっと少しずつ違っていたのだろう。


ある日、セキレイさんよりひとまわり大きな渋いデザインの鳥が手摺に止まった。角度によって、りりしくも見え、バカっぽくも見える鳥だった。
大げさな模様と、それが判別できないほどの地味な色合いのせいだろうか。
冠のようにも見えるし、寝ぐせのようにも見える、頭のうえのふわふわのせいだろうか。
落ち着きのないセキレイさんとは対照的に、ものすごくふてぶてしい感じの鳥だった。はとより少し小さいその鳥は、わがもの顔に手摺に止まると、「キーキー」ととんでもない音を出して鳴いた。セキレイサンを無視していたすずめたちは、その鳥が来ると、なんだか居心地悪そうにうろうろして、場合によっては退場してしまった。

気持ちはわかる。私も退場したくなった。
それが、ヒヨドリとの出会いだった。

写真を撮ろうとカメラを向けるとカメラ目線でポーズをとる。
しかも、背景に鉢植えの入る撮影ポイントで振り返るのだ。
「さあ。私をお撮りなさい。」と言って(言ってないけど)。

すずめたちにパンを投げてやると、蹴散らすようにやってきて横取りする。
自分の4分の1ほどの小さい鳥をキッとつついて「キーキー」鳴くのだ。

迷惑なので、帰ってもらおうと音をたててベランダのサッシを開けても、平気でこっちを見ている。逃げていくのはすずめたちとセキレイさん。
ヒヨドリは逃げないばかりか手摺の上からふわりとベランダに降りたって丸い目でこっちを見ている。
「パンはもうありませんよ。今度は何をくれるのですか?」
という顔でこっちをじっと見ている。
ヒヨドリはものすごいポジティブシンキングの鳥だった。
私がすることはすべて、自分のためにしてくれるのだと思っているようだった。

すずめたちをいじめるしキーキーうるさいので、思いきって氷を投げてみた。
当たらないように外して投げたのだけど、なんと、わざわざ追いかけていって食べてしまった。「コントロールが悪いのです。仕方がないからとりにいきます。」と言って(言ってない)。
氷では攻撃にならない。
次の作戦として、水鉄砲を買ってきた。子供むけのものではあるけれど、飛距離のちょっと長めの、タンクに水をためておけるタイプのものだ。
かわいそうかなと思ったけど、情をかけてはあとでややこしいことになると思い、思いきって発砲してみた。今度は狙いを定めて。

無力だった。ヒヨはひょいっとよけて、丸い目で得意げにこっちを見ていた。スポーツかなにかと思っているようだった。

こうしてヒヨドリとの戦いの日々が始まった。これは、セキレイさんの物語には予定されていない章だった。ヒヨドリはヒヨドリさんではなく、「ヒヨ」になった。理由はわからない。なんとなく。
ヒヨとの戦いは、永遠に続くかのように思われた。私は毎日氷を投げ、毎日水鉄砲の水を補充した。

セキレイさんと違って、ヒヨは集団でやってきた。
ハトより少し小さい鳥がベランダの手すりに8羽も並ぶのは、どう見ても異様な光景だった。ホラー映画のようだった。怖がるか笑うしかなかった。
でも実際は怒った。

私は見てしまったのだ。鉢植えのネメシアの花をむしゃむしゃ食べているところを。長いくちばしでくくっとついばんで上をむいて喉の奥に長しこむ。丸い目を細めてむしゃむしゃむしゃと咀嚼する。

・・・・・・・花を・・・・!!  ・・・・・・食べるなんて・・・。

そういえば、つぼみはできるのにちっとも花が咲かないと思っていた。
お前だったのか。
ヒヨが来てから、ベランダが地味になってしまった。
寒くなって外にえさがないのか、とにかく、片っぱしから花を食べているようだった。正確にいうと、花のつぼみを。1つずつむしゃむしゃむしゃと本当に幸せそうに食べた。ヒヨは偉そうにしてるか幸せそうにしてるかどちらかなのだった。

ベランダにはミニバラしか咲かなくなった。さすがにとげのあるバラだけは食べられなかったから。
いちごもやられた。むしゃむしゃたべているところを見つけて「あ。」と叫んだら振り向いた。振り向いて咀嚼していた。ぱんぱんと手をたたいたら、めんどくさそうに重い腰を上げた。すごく不愉快な気分になった。

このままでは、ベランダがヒヨに侵略されてしまう。
すずめたちに対しても申し訳がたたない。すずめたちは自分より2回りも大きくて空気が読めないどころが好きなように書き直していくヒヨたちに困惑して距離をはかっている様子だった。

一方、セキレイさんははっきりとヒヨを疎んじていた。彼らは静かに、自分のペースで、思う存分落ち着きなく歩き回りたかったのだ。
邪魔されるのは嫌なのだ。
セキレイサンはとてもドライだ。どうしても許せないものが現れたら何も言わずすぐにさくっとそこから退去するのだ。
(寒くなることも許せないのかもしれない)

こうして。
ヒヨの登場により、セキレイさんは去年よりずっとずっと早く、去年よりももっと何の余韻も残さずにいなくなってしまった。あっけない終わりだった。正確には終わったのかどうかさえ、誰にもわかっていない。でも、セキレイサンはもう来ないのではないだろうかと誰もが思った。

セキレイさんが退場してしまってからも、ヒヨ軍団はやってきた。彼らにはセキレイさんがいなくなったことや、そのために私たちがなんだか妙な具合に寂しい思いをしていることなど全く興味がないようだった。

ではいったい、彼らは何に興味があるのか????
事態は新しい局面を迎えることになった。

ここからしばらくは、ヒヨとの闘いがベランダのメインテーマになる。
<もう少しつづく。>

2011年5月11日 (水)

セキレイさんのこと。

今の部屋に越してきて2年になる。
大きな窓と大きなベランダのある部屋。
南以外は開けていて、空が大きく見える部屋。

水やらパンくずやらが散らかっているので、すずめが来るようになった。
最初は1羽。そして2羽。
やがて小さな集団になり、5月には子すずめが加わった。

すずめは団体で行動する。
けれど、団体行動する理由がいまいちよくわからない。
団体で飛んで来る癖に、誰一人、同じことをしていない。
かといって、分業しているわけでもない。
各自がばらばらに行動している。(ようにみえる)
それは団体行動ではないだろうと思う。
誰がリーダーかわからないし、ぜんぶで何羽のグループなのかもわからない。そもそも誰がメンバーなのか、本人たちもわかってないのではないかという気さえする。なんと、来る時と帰るときでメンバーが違ったりする。
団体が帰った後にはだいたい1羽2羽残ってる。
誰なんだ?
カップルでやってきて柵の上に仲良く並んでいると思ったら
「ぴよ。」とか言ってひとりだけ帰っていく。振り返りもしない。
残った方も特にあせったりしない。そのうちどこかへ去っていく。
彼らは今度どこで出会えるんだろうか。

いつも食べることばかり考えているというわけでもないようで、柵の上やら植木鉢の淵に止まってぼんやり遠くを見ていたりする。ときどき首をかしげて場所を変える。
横棒の辺だけでなく、縦棒の先にも器用に止まる。
そして、しばらく居る。
何か、重要なことを考えているように見える。
すずめは、調べたりメモしたりすることができないので、頭の中で解決しなければならないことは私たちよりはるかに多いのだろうと思われる。覚えておかなくてはいけないことも。

近くを見るときはぼんやりしない。
首ごと振り向けてしっかり見る。ときには背伸びをしてまでも。
すずめは、ものすごくしっかりと、ものを見る。
いったい何を見てるのか、気になって視線の先を目で追ってしまうほど。
鳥には360度近い視野があるらしいのに、とても不思議だ。
あえて首を振り向けて、見ていることを周りに知らせたいのだろうか?
マジシャンみたいだ。実はトリックなのか?
あるいは。見たいものを見るためではなく、見たくないものを見ないために、首をしっかり動かす必要があるのかもしれない。

            *******

子すずめは1週間ほど親鳥について研修を受ける。えさが自分で食べられるようになったら独り立ちする。研修期間中、すずめのおかあさんはものすごく優しい。
ぴったりとわが子につきそい、四六時中口の中になにかつっこむ。
おかあさんが餌を探しに出かけている間も、こすずめは勝手にうろうろする。おかあさんは叱りもせず、わが子を丹念に探し出しては餌を与えに走っていく。だいたいは1匹づれなのだけど、たまに2匹連れてるおかあさんもいる、それはそれは大変そうだ。ひとりに餌をやってる間にもうひとりは普通にいなくなる。
けっこう大きくなってきて、自分でえさを食べれるようなこすずめにも、おかあさんは必死で口をあけさせ餌を突っ込む。自分で食べてるこすずめの口を無理やりにもこじあけてえさをねじ込んでいたりする。おかあさんの必死さには鬼気迫るものがあり、たまに痛々しくさえある。
彼女がこすずめにしてやれることはきっともうあれだけなのだろう。

研修期間が終わると、親子はあっさり離れてしまう。おかあさんは独身に戻り、娘時代の仲間のところへ戻っていく。こすずめは同期のすずめたちと新しいグループをつくる。
最初はぎこちないけれど、寒くなるころにはずいぶんスキルアップして立派なすずめになっている。ふわふわの羽根をいつもきれいに手入れして、枝の上にくっつきあって並んでいる姿は壮観だ。若者グループは、春になるまで団体行動(???)し、春になるとひとり、ふたりとそこを抜けてカップルになる。

 ***************

セキレイさんは、すずめとちがって、1年通して観察することはできない、
寒くなるとどこからかやってきて、あたたかくなると去っていく。
セキレイさんは、正確にはハクセキレイといって、白と黒のモノトーンな鳥だ。カモメより少し小型のシャープな感じの鳥。昔は山奥の川辺などにいたらしいのだけれど、この数十年で都会にも進出してきたらしい。デザインはすずめや鳩よりスタイリッシュで都会的な感じがする。

おととしの冬、ベランダの上空を「ぴょい~」と鳴きながらいったりきたりするセキレイさんの姿をみつけた。なかなかベランダに降りてこなかった。遠くから、慎重に様子をうかがっていた。
ひとりであったり、ときにはふたりであったり。さんにんになることはなかったので、どうやらカップルできているらしいと分かった。
彼らは1カ月ほどかけて、少しずつ、少しずつ、近づいてきて、年が明けるころ、ようやくすずめたちに交じってベランダに来るようになった。とても臆病で、遠慮がちで、繊細な鳥のようだった。長い脚で、びくびくしながらぎこちなく歩く。長いしっぽをせわしなく上下に動かし落ち着きがない。ときどき何かにひゃっと驚いて飛び上がる。そして、そのまま一目散に空の向こうへ退場する。振り返ることもなく。毎日、その繰り返し。
けれども滞在時間は少しずつ、長くなっていった。

すずめたちは微妙に気にしながら無視している。警戒したり、脅したりはしない。派手に退場しても行ってしまっても目で追うこともない。でも、セキレイさんがやってくるとフォーメーションが変わる、セキレイ1羽をすずめが遠巻きに取り囲み、時代劇のサムライのような配置になるのだ。いつもは首を傾けてしっかり見ているすずめたちが、セキレイさんにとは目を合わせない。あっちをのぞいてびくっとし、こっちをのぞいてびくっとし、ぎくしゃくぎくしゃく歩き回る。そして突然前触れもなく飛び上がり、大声で鳴いて「ぴょい~」っと去っていく。


「うちの子」感覚で見れるすずめたちと違い、ハクセキレイはなんとも距離感が微妙で、「セキちゃん」とか、「セキ吉」とかいうことができず、「セキレイさん」と呼んでしまう。
小学校の同じクラスにそんな友達がいたような気がする。
1か月ほどかけて、セキレイさんはすずめたちに交じってベランダであそぶようになった。1か月前はあんなに警戒していたのに、気がつくとすっかりなじんでいた。ときにはすずめの集団の先頭に立って、パンくずを探すようになった。

ちょんちょんちょんと歩いたり、ときどき羽ばたいたりするすずめと違い、セキレイさんは、ベランダにいる間はけっして羽ばたかない。両足をものすごい速さで動かしてつつつつつっーっと平行に床面を移動する。走ってるのだけれど、上下に決してぶれることなく、
すべるように位置を替える。羽ばたくときは帰るときだ。「ぴょい~っ」という声とともに、高くまで飛び上がり、そのまま空へ帰っていく。振り返ることもない。

セキレイさんのことはずいぶん長い間、あまり好意的に見られなかった。

すずめたちのようにかわいらしいしぐさもしないし、始終落ち着きがないし、動きにもストーリー性がないというか、感情が読みとれないというか、なんというか、とにかく意味がわからない。
毎日見ていてもなんだか距離が縮まらない気がして、疲れる。
パステル画の中に一か所だけ水墨画のパートがあり、しかもそれは落ち着きなく動くのだ。
すずめたちのパンくずを取るな!と腹が立ったりもした。
彼らが来るとベランダの雰囲気にまとまりがなくなる。
人間だけでなく鳥の目から見ても彼らの動きは読めないようで、すずめたちもしばしばびっくりしてペースを乱すのだ。
なんて空気の読めない鳥なんだと憤ったりもした。

でも、セキレイさんは毎日必ずやってきた。一人で来ることもあったし、ペアで来ることもあった。ペアで来ても、けっして仲良く並んで歩いたりはしなかった。こんなひとは知りませんよといわんばかりによそよそしく、でもかなり頻繁に一緒にいたり、すれ違ったり。社内恋愛ですか?という感じの微妙な距離感でやってくる。それぞれに別のすずめたちの群れを率いてみたり、ぶつかってみたりしていた。セキレイサンのことはほんとうにわからないと思った。

セキレイさんは毎日きた。
春が来て、やがてベランダに暑い日差しが差し込むようになる頃まで、毎日毎日きた。そんなに長い間見ていても、すずめたちのように目になじんだり、親しみがわいたりすつことはなかった。セキレイさんもおそらく、そうだったのだと思う。

セキレイさんは冬が来たころにやってきたんだったな、
とあるときふと気付いた。
それはつまり、寒い時期だけやってくる類の鳥だということだ。
それに気付いた時、私はもうひとつのことにも気づいてしまった。
セキレイさんは、あたたかくなるといなくなるのだ・・・。

私は、自分でも驚くほどに動揺した。
あんなに、違和感だらけのセキレイさんは、今ではその違和感がベランダの必要不可欠な要素であると思えるほどに、そこに馴染んでしまっていた。あんなに大きな違和感がなくなってしまったあとの風景をもはや想像することは難しかった。そんな日が来てしまうことにびくびくしながら、私は毎日ベランダを覗いた。

それでも、セキレイさんは毎日来ていた。
毎日来ているセキレイさんを見るのが楽しみになった。
彼らがいなくなる日のことを思うとせつない気持ちになった。
「その日」はどんな風になってくるのか・・・・。どきどきしながら毎日ベランダを覗いた。

           *********
すごく覚悟して、すごく心の準備を整えて、待っていたのだけれど、
実は、「その日」というのは訪れなかった。

セキレイさんはたしかにいなくなった。
いなくなったのだけれど、「いなくなった」というよりは、セキレイさんが来ない日がくるようになったのだ。なんとなくそんな日がやってきて、そんな日が続いて、いつのまにか、ベランダは、セキレイサンが来るベランダではないベランダになった。
セキレイさんのいないベランダには特に違和感がなかった。
違和感がなくなったのだから、違和感がないのは当たり前かもしれなかった。
でも、たしかにセキレイサンはこなくなった。
でも、それは拍子抜けするくらい、なんとなくなのだった。
私も、すずめたちも、セキレイさんのいないベランダに慣れていった。


半年が過ぎた。
2年目の冬が来て。新しい年が明けた。
夕方暗くなりかけ、すずめたちが帰った後。
べランダの、硝子戸の前に、セキレイさんが立っていた。
「セキレイさん・・・」
思わず声をかけたけれど、セキレイさんは気づいてくれなかった。

それが、セキレイさんとの2回目の出会いだった。

Seki_2

(続く)

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

花鳥風月の記録

無料ブログはココログ